目次
防水について
建物における防水とは、建物内に水の侵入と透過を防ぐために行う防水加工です。
防水の工法は主に「メンブレン防水」と「シーリング防水」の2種類に分かれます。
メンブレン防水について
メンブレン防水とは、屋根、バルコニー、屋上などに薄い皮膜を全面に形成して防水する工法のことを言います。
一般的に防水と言ったらメンブレン防水のことを指します。
メンブレン防水は「アスファルト防水」「シート防水」「塗膜防水」に分けられます。
アスファルト防水について
アスファルト防水とは、アスファルトを熱によって溶かして防水したい部分に張り付けて防水層を作り防水する工法です。
・アスファルトの防水層の上にコンクリートなどを敷く押え層があるもの
・アスファルトの防水層の上に簡易的な保護材を設置するだけの押え層がないもの
の2つの種類に分かれます。
シート防水について
シート防水とは、合成高分子を主原料としたルーフィングシートを使って防水層を作り防水する工法です。
塗膜防水とは
塗膜防水とは、ウレタンゴム系の防水材を複数回に分けて塗布して防水層を作り防水する工法です。
シーリング防水について
コンクリートのつなぎ目や目地の部分、接合部分にシーリング材を塗り付けて雨水の侵入を防ぐ工法です。
雨水の侵入を恒常的に防ぐことが難しいので、定期的にチェックする必要があります。
漏水について
漏水は主に「雨水よる漏水」「配管による漏水」「室内からの漏水」が挙げられます。
賃貸管理の業務においても「雨水」「配管」からの漏水は多いので、これから賃貸管理の業務に就こうと思われている方は重要な項目になります。
雨水による漏水は、どこからが漏水の発生源か突き止めることが困難になります。
雨水が下に落ちて行く分には良いのですが、発生源から雨水が伝っていき、全く違うところで被害が発生することもあります。
ですので、部分補修では十分でない場合があり、大規模補修を行うケースもあります。
賃貸管理の実務としては、漏水にならないように定期的にオーナー様に、「屋根外壁の塗装」や「屋上の防水工事」、「コンクリートのクラックや破損の修繕」、「目地やコーキングの劣化に対する補修」など、定期的に行って頂くよう提案をすることが大切になります。
外壁について
外壁の種類はいくつかありますが、主だったものは「サイディングパネル」「タイル張り」「モルタル塗り」「コンクリートの打ちっぱなし」に分かれます。
よく建物の外壁で見るのは「サイディングパネル」です。
サイディングパネルについて
サイディングパネルとは、セメントや金属板などを原料として、板状のパネルを外壁に張り付けるものです。
タイル張りについて
タイル張りとは、外壁にタイルを均等に張り付けた外壁のことです。
モルタル塗りについて
モルタル塗りとは、外壁にモルタルを吹き付けた外壁のことです。
コンクリート打ちっぱなしについて
コンクリート打ちっぱなしとは、外壁のコンクリートにモルタルを吹き付けずに、撥水材などを塗装した外壁のことです。
外壁の劣化を判断するポイント
外壁が劣化していくと、いろんな現象が起こっています。
その現象を見逃さず確認することも賃貸管理の重要な業務となります。
まずは、外壁やその周辺に剥落、欠損、ひび割れ、その他劣化による現象の発生がないか目視や周辺の住民の方にヒアリングします。
下記は外壁の劣化による現象の一例です。
白華現象(エフロレッセンス)
白華現象とは、コンクリートのひび割れなどから雨水がコンクリート内に侵入し、セメントの石灰などと一緒に外部に溶け出したものが、空気中の炭酸ガスと化合して白色になることを言います。
チョーキング(白亜化)
チョーキングとは、外壁面の塗装やシーリング材の劣化によって表面に白い粉状のものが付着することを言います。
付着部分を指で擦るなどして確認ができます。
おさらい問題
○か×で答えてね
① メンブレン防水とは、コンクリートのつなぎ目にコーキング剤を塗る工法である
② シート防水とは、ウレタンゴム系の防水材を複数回に分けて塗布して防水層を作り防水する工法である
③ サイディングとは、外壁にタイルを均等に張り付けた外壁のことである
正解は
① × シーリング防水の説明です
② × 塗膜防水の説明です
③ × サイディングは、セメントや金属板などを原料として、板状のパネルを外壁に張り付けるものです
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