賃貸不動産経営管理士

賃貸不動産の相続とは?借家権割合は全国一律30%・貸家建付地で相続税評価が下がる・小規模宅地の特例は200㎡・50%減額・相続税申告は10ヶ月以内など試験頻出ポイントを徹底解説

ペンギン社長

不動産業界歴約20年・代表歴約6年の現役不動産会社代表。 宅建士・賃貸不動産経営管理士・マンション管理士・ 管理業務主任者・FP2級など5資格以上を保有。 40代で賃管士に挑戦し1回目不合格を経て2回目で合格。 実体験をもとに不動産業界に興味がある方・ 入りたての方へ向けて役立つ情報を発信しています。

※本記事にはプロモーションが含まれています。

賃貸不動産経営管理士の試験において、

賃貸不動産の相続(貸家建付地・小規模宅地の特例・相続税評価

税務・相続分野の重要テーマです。

「貸家建付地って何?更地より評価が下がるの?」
「小規模宅地の特例って賃貸不動産にも使える?」
「相続が発生した場合に賃貸借契約はどうなる?」
「借家権割合30%って何?」
「相続税の申告期限はいつ?」

今回はおなじみ不動さんふーちゃん先輩の会話を交えながら、

賃貸不動産の相続に関する試験頻出ポイントを徹底解説します。


この記事でわかること

  • 貸家建付地の意味と相続税評価の計算方法
  • 借家権割合(30%)の意味と使い方
  • 小規模宅地の特例(貸付事業用宅地等)の内容
  • 相続発生時の賃貸借契約の取り扱い
  • 相続税の申告期限・手続きの流れ
  • おさらい問題で理解度チェック

まず試験頻出ポイントを表で整理する

項目試験に出るポイント
貸家建付地とは建物とその敷地を所有しその建物を他者に賃貸している場合の土地の評価方法
借家権割合全国一律30%
貸家建付地の評価式更地評価額×(1−借地権割合×借家権割合30%×賃貸割合)
貸家(建物)の評価式固定資産税評価額×(1−借家権割合30%×賃貸割合)
小規模宅地の特例(貸付事業用)200㎡を限度として評価額を50%減額できる
相続発生と賃貸借契約賃貸借契約は相続人に引き継がれる・契約は終了しない
相続税の申告期限相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内
敷金の相続借主から預かっている敷金の返還義務は相続人が引き継ぐ

不動さん:

不動さん
貸家建付地って更地より評価が低くなるんですね!

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
そう。賃貸中の土地・建物は入居者の権利(借家権)があるため自由に使えない分だけ評価が下がる。これが相続税の節税効果につながるよ。借家権割合は全国一律30%という数字は必ず覚えておこう。

①貸家建付地の評価

項目内容
貸家建付地とは建物とその敷地を同一人物が所有し建物を第三者(入居者)に賃貸している場合の土地
なぜ評価が下がるか入居者に借家権があるため土地を自由に使えない→価値が下がる
評価計算式更地評価額×(1−借地権割合×借家権割合(30%)×賃貸割合
借地権割合路線価図に記載(地域によって異なる・30〜90%)
借家権割合全国一律30%
賃貸割合全室のうち賃貸している割合(満室なら100%・空室があれば下がる)
📋 計算例:更地評価額1,000万円・借地権割合60%・借家権割合30%・賃貸割合100%の場合
貸家建付地評価額=1,000万円×(1−0.6×0.3×1.0)=1,000万円×0.82=820万円
(更地より180万円評価が下がる)

不動さん:

不動さん
満室と空室では評価額が違うんですね!

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
そう。賃貸割合が下がると評価の減額が少なくなる。相続発生時に空室が多いと節税効果が薄れる。満室経営が相続税対策にもなるということだよ。

②貸家(建物)の評価

項目内容
建物の評価計算式固定資産税評価額×(1−借家権割合30%×賃貸割合
計算例固定資産税評価額500万円・賃貸割合100%の場合
500万円×(1−0.3×1.0)=500万円×0.7=350万円
自用建物との比較自分で使っている建物は固定資産税評価額がそのまま相続税評価額になる
賃貸建物の節税効果借家権割合30%分だけ評価が下がるため相続税の節税効果がある

ポイント

試験のポイント

「貸家の相続税評価額は固定資産税評価額と同じである」→ ×

賃貸中の建物(貸家)は固定資産税評価額から

借家権割合(30%)×賃貸割合分を

差し引いた額が評価額です。

ペンギン社長:

ペンギン社長
実務でもオーナーさんから相続税の相談を受けることがある。賃貸不動産を持っていると更地より相続税評価が低くなるという節税効果がある。ただし空室が多いと効果が薄れるから満室経営が重要だよ。

③小規模宅地の特例(貸付事業用宅地等)

項目内容
特例の名称小規模宅地等の特例・貸付事業用宅地等
対象となる土地アパート・マンション・貸戸建て・貸駐車場(舗装あり)の敷地
減額の上限面積200㎡を限度
減額割合50%減額
適用要件①相当の対価を得て継続的に行う事業であること
適用要件②建物または構築物の敷地の用に供されていること
青空駐車場❌ 構築物がないため特例の対象外になる場合がある
貸家建付地との併用✅ 貸家建付地評価と組み合わせてさらに節税できる

ポイント

試験のポイント

「小規模宅地の特例(貸付事業用)は300㎡を限度に評価額を50%減額できる」→ ×

限度面積は200㎡です。

不動さん:

不動さん
200㎡を限度に50%減額になるんですね!

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
そう。「300㎡→×・200㎡→○」が引っかけポイント。貸家建付地評価と組み合わせると二重の節税効果がある。ただし青空駐車場(アスファルト・砂利などの舗装なし)は対象外になる場合があるよ。

④相続発生時の賃貸借契約の取り扱い

項目内容
賃貸借契約の引き継ぎオーナーが死亡しても賃貸借契約は相続人に当然に引き継がれる
入居者への通知相続人は速やかに入居者に新オーナーへの変更を通知することが望ましい
賃料の受け取り相続発生後の賃料は相続人が受け取る権利がある
敷金の引き継ぎ借主から預かっている敷金の返還義務は相続人が引き継ぐ
管理委託契約管理会社との管理委託契約も原則として相続人に引き継がれる
遺産分割前の賃料遺産分割前の賃料は法定相続分に応じて各相続人が取得する

ポイント

試験のポイント

「オーナーが死亡した場合は賃貸借契約は終了する」→ ×

賃貸借契約は相続人に引き継がれます・終了しません。

不動さん:

不動さん
オーナーが亡くなっても入居者は出て行かなくていいんですね!

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
そう。「オーナーの死亡で契約終了→×」が典型的な引っかけ。賃貸借契約は相続人に引き継がれるから入居者はそのまま住み続けられる。相続人が変わっても入居者の権利は守られるよ。

⑤相続税の申告・手続きの流れ

手続き期限・内容
相続放棄・限定承認相続開始を知った日の翌日から3ヶ月以内に家庭裁判所に申述
準確定申告相続開始を知った日の翌日から4ヶ月以内に被相続人の所得税を申告
相続税の申告・納付相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内に申告・納付
遺産分割協議相続人全員で話し合い・相続税申告前に完了することが望ましい
不動産の相続登記2024年4月から相続登記が義務化・3年以内に登記する義務

ポイント

試験のポイント

「相続税の申告期限は相続開始を知った日の翌日から6ヶ月以内である」→ ×

相続税の申告期限は10ヶ月以内です。

不動さん:

不動さん
相続放棄は3ヶ月・準確定申告は4ヶ月・相続税申告は10ヶ月という3つの期限があるんですね!

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
そう。「3・4・10」という3つの数字をセットで覚えよう。相続税申告は「6ヶ月以内→×・10ヶ月以内→✅」が典型的な引っかけだよ。

ペンギン社長:

ペンギン社長
2024年4月から相続登記が義務化されたことも重要なポイント。今まで相続登記をしないまま放置するケースが多かったが義務化によって3年以内に登記しなければならなくなった。実務でも相続発生時にオーナーさんに相続登記を促すことが大切だよ。

試験対策:おさらい問題

○か×で答えてください。

問題①
貸家建付地の評価額の計算において借家権割合は地域によって異なる。

問題②
賃貸中の建物(貸家)の相続税評価額は固定資産税評価額と同額である。

問題③
小規模宅地の特例(貸付事業用宅地等)は300㎡を限度に評価額を50%減額できる。

問題④
オーナーが死亡した場合は賃貸借契約は終了し入居者は退去しなければならない。

問題⑤
借主から預かっている敷金の返還義務は相続発生後も相続人が引き継ぐ。

問題⑥
相続税の申告期限は相続開始を知った日の翌日から6ヶ月以内である。

問題⑦
2024年4月から相続登記が義務化され相続開始から3年以内に登記する義務がある。


正解と解説

① ×
借家権割合は全国一律30%です。地域によって異なるのは借地権割合です。「借家権割合が地域によって異なる→×」が典型的な引っかけです。

② ×
賃貸中の建物(貸家)は固定資産税評価額から借家権割合30%×賃貸割合を差し引いた額が評価額です。「固定資産税評価額と同額→×」が引っかけポイントです。

③ ×
小規模宅地の特例(貸付事業用宅地等)の限度面積は200㎡です。「300㎡→×・200㎡→○」が引っかけポイントです。

④ ×
オーナーが死亡しても賃貸借契約は相続人に引き継がれます。「オーナー死亡で契約終了→×」が典型的な引っかけです。

⑤ ○
敷金の返還義務は相続人が引き継ぎます。相続人は入居者が退去する際に敷金を返還する義務を負います。

⑥ ×
相続税の申告期限は10ヶ月以内です。「6ヶ月以内→×」が引っかけポイントです。相続放棄は3ヶ月・準確定申告は4ヶ月・相続税申告は10ヶ月という3つの期限を覚えましょう。

⑦ ○
2024年4月から相続登記が義務化され相続開始から3年以内に登記する義務があります。

不動さん:

不動さん
問題①の「借家権割合は全国一律30%」・問題③の「小規模宅地は200㎡・50%」・問題⑥の「相続税申告は10ヶ月以内」が特に引っかかりました!

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
この3点が定番の引っかけポイント。「借家権割合は全国一律30%(借地権割合は地域により異なる)」「小規模宅地は200㎡・50%減額」「相続税申告は10ヶ月以内」この3点は必ず覚えておこう。

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まとめ:賃貸不動産の相続の5大ポイント

  • 借家権割合は全国一律30%(借地権割合は地域により異なる)
  • 小規模宅地の特例(貸付事業用)は200㎡を限度に50%減額
  • オーナーが死亡しても賃貸借契約は相続人に引き継がれる・終了しない
  • 敷金の返還義務は相続人が引き継ぐ
  • 相続放棄は3ヶ月・準確定申告は4ヶ月・相続税申告は10ヶ月以内
ふーちゃん
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賃貸不動産経営管理士の勉強テキスト

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不動産業界歴約20年・代表歴約6年の現役不動産会社代表。 宅建士・賃貸不動産経営管理士・マンション管理士・ 管理業務主任者・FP2級など5資格以上を保有。 40代で賃管士に挑戦し1回目不合格を経て2回目で合格。 実体験をもとに不動産業界に興味がある方・ 入りたての方へ向けて役立つ情報を発信しています。

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