賃貸不動産経営管理士

建築法規とは?用途地域13種類・工業専用地域だけ住宅禁止・接道義務は幅員4m以上に2m以上・建ぺい率は建築面積・容積率は延べ床面積・既存不適格建築物は直ちに是正義務なしなど試験頻出ポイントを徹底解説

ペンギン社長

不動産業界歴約20年・代表歴約6年の現役不動産会社代表。 宅建士・賃貸不動産経営管理士・マンション管理士・ 管理業務主任者・FP2級など5資格以上を保有。 40代で賃管士に挑戦し1回目不合格を経て2回目で合格。 実体験をもとに不動産業界に興味がある方・ 入りたての方へ向けて役立つ情報を発信しています。

※本記事にはプロモーションが含まれています。

賃貸不動産経営管理士の試験において、

建築法規(建築基準法・用途地域・建ぺい率・容積率)

建物管理の基礎知識として出題される重要テーマです。

「用途地域って何?賃貸住宅はどこにでも建てられる?」
「建ぺい率・容積率とは何?」
「接道義務って何?建てられない土地がある?」
「建築確認申請はどんな場合に必要?」
「既存不適格建築物とは何?」

今回はおなじみ不動さんふーちゃん先輩の会話を交えながら、

建築法規の試験頻出ポイントを徹底解説します。


この記事でわかること

  • 用途地域の種類と賃貸住宅が建築できる地域
  • 建ぺい率・容積率の意味と計算方法
  • 接道義務の内容と建築できない土地の基準
  • 建築確認申請が必要な場合
  • 既存不適格建築物の取り扱い
  • おさらい問題で理解度チェック

まず試験頻出ポイントを表で整理する

項目試験に出るポイント
用途地域の数全部で13種類(住居系8・商業系2・工業系3)
第一種低層住居専用地域低層住宅専用地域・共同住宅(アパート・マンション)は建築可能
工業専用地域住宅・共同住宅の建築は禁止
接道義務建築物の敷地は幅員4m以上の道路に2m以上接しなければならない
建ぺい率敷地面積に対する建築面積の割合
容積率敷地面積に対する延べ床面積の割合
建築確認申請一定規模以上の建築・増改築の前に建築主事または指定確認検査機関に申請が必要
既存不適格建築物建築時は適法だったが法改正により現行法に適合しなくなった建物・直ちに違反ではない

不動さん:

不動さん
用途地域は13種類もあるんですね!

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
そう。住居系8・商業系2・工業系3の合計13種類。試験で特に重要なのは「工業専用地域には住宅を建てられない」「第一種低層住居専用地域にはアパートが建てられる」という2点だよ。

①用途地域の種類と賃貸住宅の建築可否

用途地域共同住宅(アパート・マンション)主な用途
第一種低層住居専用地域建築可(低層のみ)低層住宅専用・静かな住環境
第二種低層住居専用地域建築可低層住宅+小規模な店舗
第一種中高層住居専用地域建築可中高層住宅専用
第二種中高層住居専用地域建築可中高層住宅+中規模店舗
第一種住居地域建築可住居専用+一定規模の店舗・事務所
第二種住居地域建築可住居+大規模な店舗・事務所
準住居地域建築可住居+自動車関連施設
田園住居地域建築可農業と住居の調和
近隣商業地域建築可近隣の商業・住居混在
商業地域建築可銀座・繁華街など商業の中心地
準工業地域建築可工場+住居混在
工業地域建築可工場専用(住宅も可)
工業専用地域建築不可大規模工場専用・住宅禁止

ポイント

試験のポイント

「工業専用地域には共同住宅を建築することができる」→ ×

工業専用地域には住宅・共同住宅の建築は禁止されています。

13種類の中で住宅が建てられない唯一の用途地域です。

不動さん:

不動さん
工業専用地域だけ住宅が建てられないんですね!

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
そう。「工業専用地域には住宅が建てられる→×」が定番の引っかけ。13種類の中で住宅を建てられないのは工業専用地域だけ。工業地域(専用ではない)は住宅も建てられるよ。

②接道義務

項目内容
接道義務とは建築物の敷地は幅員4m以上の道路に2m以上接しなければならないという義務
根拠法建築基準法第43条
2項道路(みなし道路)幅員4m未満の道路でも建築基準法上の道路としてみなされる場合がある
セットバック2項道路に接する場合は道路の中心線から2mの位置まで後退して建築する必要がある
接道義務を満たさない土地原則として建築物を建てることができない
旗竿地(路地状敷地)路地部分の幅が2m以上あれば接道義務を満たすことができる

ポイント

試験のポイント

「幅員2mの道路に2m接していれば接道義務を満たす」→ ×

接道義務は幅員4m以上の道路に2m以上接する必要があります。

不動さん:

不動さん
道路の幅員が4m以上でないといけないんですね!

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
そう。「幅員2mの道路でOK→×」が引っかけポイント。道路の幅員は4m以上・接する長さは2m以上という2つの条件を覚えておこう。4m未満の道路(2項道路)はセットバックが必要だよ。

③建ぺい率・容積率

項目建ぺい率容積率
定義敷地面積に対する建築面積の割合敷地面積に対する延べ床面積の割合
計算式建築面積÷敷地面積×100(%)延べ床面積÷敷地面積×100(%)
目的建物が敷地を過度に覆わないよう規制建物の規模(高さ)を規制する
計算例敷地100㎡・建ぺい率60%→建築面積60㎡まで可敷地100㎡・容積率200%→延べ床面積200㎡まで可

不動さん:

不動さん
建ぺい率は建築面積・容積率は延べ床面積の割合なんですね!

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
そう。「建ぺい率は延べ床面積の割合→×」「容積率は建築面積の割合→×」という引っかけが出やすい。建ぺい率=建築面積(1階の面積)・容積率=延べ床面積(全階の合計)という区別を覚えておこう。

④建築確認申請

項目内容
建築確認申請とは建築工事を始める前に建築主事または指定確認検査機関に申請して確認を受けること
申請が必要な場合①新築・増改築・移転・大規模の修繕・大規模の模様替え
申請が必要な場合②特殊建築物(共同住宅など)の用途変更で床面積が200㎡を超える場合
確認を行う機関建築主事(市区町村・都道府県の職員)または指定確認検査機関
確認済証の交付確認を受けると確認済証が交付される・交付後に工事着手可能
完了検査工事完了後に完了検査を受けて検査済証の交付を受ける

ペンギン社長:

ペンギン社長
実務でも賃貸物件の増改築工事の際に建築確認申請が必要かどうかの確認は重要。特に用途変更で200㎡を超える場合は確認申請が必要になるから注意が必要だよ。

⑤既存不適格建築物

項目内容
既存不適格建築物とは建築時は適法だったがその後の法改正により現行法に適合しなくなった建築物
取り扱い直ちに違反建築物とはならずそのまま使用することができる
増改築時の取り扱い増改築を行う場合は現行法に適合させる必要がある
違反建築物との違い違反建築物は建築時から違法・既存不適格は建築時は適法だった
旧耐震基準の建物との関係旧耐震基準で建てられた建物も既存不適格建築物の一種

ポイント

試験のポイント

「既存不適格建築物は違反建築物であるため直ちに是正しなければならない」→ ×

既存不適格建築物は直ちに是正する義務はなくそのまま使用できます

不動さん:

不動さん
既存不適格建築物はすぐに直さなくていいんですね!

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
そう。「既存不適格=違反建築物で直ちに是正→×」が引っかけポイント。建築時は適法だったから直ちに是正する義務はない。ただし増改築をする場合は現行法に適合させる必要があるよ。

試験対策:おさらい問題

○か×で答えてください。

問題①
工業専用地域には共同住宅(アパート・マンション)を建築することができる。

問題②
建築物の敷地は幅員2m以上の道路に2m以上接していれば接道義務を満たす。

問題③
建ぺい率とは敷地面積に対する延べ床面積の割合である。

問題④
容積率とは敷地面積に対する延べ床面積の割合である。

問題⑤
工業地域には共同住宅(アパート・マンション)を建築することができない。

問題⑥
既存不適格建築物は違反建築物であるため直ちに是正しなければならない。

問題⑦
建築確認申請の確認済証の交付を受けた後に工事を着手することができる。


正解と解説

① ×
工業専用地域には住宅・共同住宅の建築は禁止されています。13種類の用途地域の中で唯一住宅が建てられない地域です。

② ×
接道義務は幅員4m以上の道路に2m以上接する必要があります。「幅員2m→×」が引っかけポイントです。

③ ×
建ぺい率は敷地面積に対する建築面積の割合です。延べ床面積の割合は容積率です。

④ ○
容積率は敷地面積に対する延べ床面積の割合です。

⑤ ×
工業地域(工業専用地域ではない)には共同住宅を建築できます。住宅が建てられないのは工業専用地域のみです。

⑥ ×
既存不適格建築物は直ちに是正する義務はなくそのまま使用できます。増改築をする場合は現行法に適合させる必要があります。

⑦ ○
建築確認申請で確認済証の交付を受けた後に工事を着手することができます。交付前の工事着手は違反になります。

不動さん:

不動さん
問題①の「工業専用地域は住宅禁止」・問題③の「建ぺい率は建築面積」・問題⑤の「工業地域は住宅OK」が特に引っかかりました!

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
この3点が定番の引っかけポイント。「工業専用地域→住宅禁止・工業地域→住宅OK」「建ぺい率→建築面積・容積率→延べ床面積」「接道義務→幅員4m以上」この3点は必ず覚えておこう。

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まとめ:建築法規の5大ポイント

  • 用途地域は13種類・工業専用地域のみ住宅・共同住宅の建築が禁止
  • 接道義務は幅員4m以上の道路に2m以上接すること・4m未満はセットバックが必要
  • 建ぺい率は建築面積の割合・容積率は延べ床面積の割合
  • 建築確認申請は確認済証の交付後に工事着手・完了後は完了検査が必要
  • 既存不適格建築物は直ちに是正義務なし・増改築の場合は現行法に適合が必要

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