目次
建物の基礎について
建物の基礎は、地盤の硬いか柔らかいかなどによって基礎の種類を変えたりします。
地盤が硬いときの基礎
比較的に地上から浅いところに硬い地盤(地耐力が高い)があるときに使われるのが、直接基礎です。
直接基礎には
ポイント
・フーチング基礎
⇒根元部分が広がっている鉄筋コンクリートを何本か使って建物を支える基礎
・べた基礎
⇒建物の底辺に隙間なく鉄筋コンクリートを敷き詰めた基礎(建物に座布団を敷いたような感じ)
があります。
地盤が柔らかいときの基礎
地盤が柔らかいところでは、地下深くまで杭を入れて建物を安定させます。杭基礎と言います。
杭基礎には
ポイント
・摩擦杭
⇒杭と土の摩擦力によって建物を安定させます。
・支持杭
⇒杭を地中深くまで伸ばし、硬いところまで到達させることで建物を安定させます。
があります。
建物の構造について
建物の構造とメリット・デメリットについて解説してまいります。
まずは、木造系の工法から
木造在来工法
昔からよくある工法で、柱や梁などを使って建築する方法で、木軸組工法とも呼ばれます。
ポイント
・メリット
⇒建物の設計が比較的、自由にできやすいです
・デメリット
⇒火に弱いです
木造ツーバイフォー工法
最近の集合住宅によく使われる工法です。アメリカから伝わってきた工法で、北海道の時計台もこの工法です。正式には枠組壁工法と言います。
ポイント
・メリット
⇒耐震性に優れていて、保温断熱にも優れています
・デメリット
⇒気密性が高いので、建物内に湿気が溜まりやすいです
プレハブ工法
工場でパースを作成して、建物建築現場では組み立てるだけで建築できる工法です。
ポイント
・メリット
⇒工場でパースを作成するので、コストが安くなり、建築期間も短く済みます
・デメリット
⇒規格商品になるので、設計の自由度が低いです
CLT工法
比較的、日本で採用されたのは最近で、ヨーロッパで開発された工法です。繊維方向が直交するように板を交互に貼り合わせたパネルを用いて、床、壁、天井(屋根)を構成する工法です。
ポイント
・メリット
⇒耐震性、断熱性、耐火性に優れています
・デメリット
⇒コストが高いということと、雨水が侵入してしまうため、別途に雨水の侵入を妨げる仕上げが必要になります
次に鉄骨系の工法です。
鉄骨造
鉄骨の柱や梁などで作られる建物。
ポイント
・メリット
⇒鉄骨だけ使用するので、大きな空間を確保しやすい。耐震性に優れています。他の鉄骨系より工期が短いです
・デメリット
⇒鉄骨にさび対策、耐火対策を講じる必要があります。風の影響を受けやすいです
鉄筋コンクリート造
コンクリートの中に鉄筋をいれることによって、コンクリートの弱い部分を補った建物。
コンクリートは圧迫される力には強いのですが、引っ張る力には弱いです。
鉄筋は引っ張る力に対して強いので、コンクリートの弱い部分を補っています。
ポイント
・メリット
⇒耐火性、耐久性、遮音性、断熱性に優れています。建物の揺れに強いです
・デメリット
⇒工期が長いです。解体がしにくいです。建物が重いので、地盤改良や杭基礎になることが多く、コストが高いです
鉄骨鉄筋コンクリート造
鉄骨に鉄筋コンクリートを覆って作られた建物
ポイント
・メリット
⇒鉄筋コンクリート造より耐震性が優れている。鉄骨造より遮音性に優れ、揺れに強いです。
・デメリット
⇒鉄筋コンクリート造よりコストが高く、工期が長く、解体しにくいです。建築の難易度が高いです。
鉄骨系は柱や梁を組み立てて、接合部を結合させて一体化した「ラーメン構造」が多く採用されています。
鉄筋コンクリート造で「壁式構造」を用いた建物もあります。
「壁式構造」は柱が存在しない形式で耐力壁が水平力と鉛直荷重を支える構造で、低層住宅でよく採用されています。
おさらい問題
○か×で答えてね
① 地盤が柔らかいところに建築するにはフーチング基礎を用いた方がよい
② 地盤との摩擦力で建物の安定を図る杭を支持杭という
③ CLT工法は木質系のパネルを用いた建物で耐火性には劣るが、耐震性には優れている
④ 鉄骨造のメリットは風に強く揺れにくい
正解は
① × 地盤がかたいところはフーチング基礎がよい
② × 摩擦杭の説明です
③ × 耐火性にも優れています
④ × 鉄骨造は風に弱く揺れやすいのでデメリットと考えられています
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