賃貸不動産経営管理士

賃貸住宅管理業法の業務状況調書の備え置きと罰則規定とは?業務停止命令違反と業務改善命令違反の違いまで徹底解説

ペンギン社長

不動産業界歴約20年・代表歴約6年の現役不動産会社代表。 宅建士・賃貸不動産経営管理士・マンション管理士・ 管理業務主任者・FP2級など5資格以上を保有。 40代で賃管士に挑戦し1回目不合格を経て2回目で合格。 実体験をもとに不動産業界に興味がある方・ 入りたての方へ向けて役立つ情報を発信しています。

※本記事にはプロモーションが含まれています。

賃貸不動産経営管理士の試験において、

業務状況調書などの事務所備え置き

賃貸住宅管理業法の罰則規定は毎年出題される重要テーマです。

「業務状況調書はいつまでに作成して何年間保管する?」
「登録せずに営業した場合の刑事罰は?」
「業務改善命令違反と業務停止命令違反では罰則が違う?」

今回はおなじみ不動さんふーちゃん先輩の会話を交えながら、

業務状況調書の備え置きと罰則規定の試験頻出ポイントを徹底解説します。


この記事でわかること

  • 業務状況調書などの備え置き義務(場所・期間・閲覧できる人)
  • 行政罰(指示・業務停止命令)の対象項目
  • 刑事罰の4段階(1年以下の懲役・6ヶ月以下の懲役・50万円以下・30万円以下・20万円以下の過料)
  • 業務改善命令違反と業務停止命令違反の罰則の違い
  • おさらい問題で理解度チェック

まず試験頻出ポイントを表で整理する

項目試験に出るポイント
業務状況調書の作成期日事業年度終了後3ヶ月以内(3ヶ月前ではない)
業務状況調書の保管期間備え置かれた日から3年間
業務状況調書を閲覧できる人マスターリース契約をしたオーナー様またはこれからしようとしている方
業務改善命令違反の刑事罰30万円以下の罰金(業務停止命令違反ではない)
業務停止命令違反の刑事罰6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金
未登録で営業した場合の刑事罰1年以下の懲役または100万円以下の罰金
重要事項説明書未交付の刑事罰50万円以下の罰金
管理受託契約書未交付の刑事罰30万円以下の罰金

不動さん:

不動さん
業務改善命令違反と業務停止命令違反で罰則が違うんですね!

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
そこが試験の最大の引っかけポイント。業務停止命令違反は6ヶ月以下の懲役・業務改善命令違反は30万円以下の罰金と大きく違う。混同しないように覚えておこう。

①業務状況調書などの事務所備え置き

備え置く書類の種類

特定転貸事業者は様式が決められている以下の書類を備え置いて閲覧させる義務があります。

備え置く書類内容
業務状況調書事業の状況を記載した書類
損益計算書一定期間の収益と費用を記載した書類
貸借対照表一定時点の資産・負債・純資産を記載した書類

メモ

保管方法

紙面での備え置きのほか、すぐに印刷できる状態または閲覧がすぐできる状態であれば磁気ディスク(データ)での保管も可能です。

備え置き・閲覧の詳細

項目内容
備え置く場所事務所ごと
保管期間備え置かれた日から3年間
書類作成期日事業年度終了後3ヶ月以内
閲覧できる人マスターリース契約を締結したオーナー様またはこれからマスターリース契約を行おうとしている方
閲覧の時間・方法営業時間内に紙面または磁気データから出力された映像画面もしくは印刷紙面
義務違反の罰則行政罰:指示と1年以内の業務停止命令・刑事罰:30万円以下の罰金

ポイント

試験のポイント

「業務状況調書は事業年度終了の3ヶ月前までに作成しなければならない」→ ×

正しくは事業年度終了3ヶ月以内に作成します。

「前」と「後」を混同しないよう注意しましょう。

不動さん:

不動さん
「3ヶ月前」と「c3ヶ月以内(後)」の違いが紛らわしいですね!

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
そこが試験の引っかけポイント。事業年度が終わってから3ヶ月以内に作成するのが正しい。試験では「3ヶ月前」という選択肢が出やすいから気をつけよう。

②行政罰についてのまとめ

行政罰の内容

行政罰の種類内容
指示違反行為の是正を求める行政指導
業務停止命令1年以内の業務停止を命じる
公表義務行政罰を命令した場合、国土交通大臣は命令した旨を公表しなければならない

特定転貸事業者が違反したときの行政罰の対象項目

対象項目
誇大広告の禁止(違反)
不当な勧誘等(違反)
特定賃貸借契約(マスターリース契約)締結前の重要事項説明書の未交付
特定賃貸借契約(マスターリース契約)締結時の書面の未交付
業務状況調書などの未設置・開示拒否

勧誘者が違反したときの行政罰の対象項目

対象項目
誇大広告の禁止(違反)
不当な勧誘等(違反)

不動さん:

不動さん
勧誘者への行政罰は誇大広告と不当な勧誘等の2項目だけなんですね。

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
そう。勧誘者はあくまで「勧誘をする人」だから、契約書面の交付義務や業務状況調書の備え置き義務は特定転貸事業者にしかない。だから行政罰の対象項目も2つだけなんだよ。

③刑事罰のまとめ(重要度順)

1年以下の懲役または100万円以下の罰金(または両方)

対象行為
賃貸住宅管理業者が未登録で営業した
不正手段で賃貸住宅管理業者登録をした
賃貸住宅管理業者登録の名義貸しをした

6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金(または両方)

対象行為
賃貸住宅管理業者または特定転貸事業者が業務停止命令を受けているときに営業した
特定転貸事業者の不当な勧誘等のうち事実不告知・不実告知をした

50万円以下の罰金

対象行為
特定転貸事業者が特定賃貸借契約の重要事項説明書を交付しなかった
特定転貸事業者が特定賃貸借契約の契約締結時の書面を交付しなかった

30万円以下の罰金

対象行為
賃貸住宅管理業者の登録変更の未届け・虚偽の届け出をした
賃貸住宅管理業者が業務管理者を選定しなかった
業務管理者がいない事務所で管理受託契約をした
賃貸住宅管理業者が管理受託契約時に必要な項目が書いていない書面・虚偽の書面を交付した、または交付しなかった
賃貸住宅管理業者の従業員証明書を不携帯・開示請求があったとき断った
賃貸住宅管理業者の各事務所に標識が設置されていなかった
賃貸住宅管理業者の帳簿が備え付けられていない・虚偽の記載をした
賃貸住宅管理業者が守秘義務違反をした
賃貸住宅管理業者が業務改善命令に違反した(業務停止命令ではない)
賃貸住宅管理業者が国土交通大臣からの報告要請・検査拒否・検査職員からの質問に答えなかった
特定転貸事業者が誇大広告をした
特定転貸事業者が帳簿の備え置き・閲覧を拒否した
特定転貸事業者が国土交通大臣からの報告要請・検査拒否・検査職員からの質問に答えなかった

20万円以下の過料

対象行為
賃貸住宅管理業者が廃業したときに届け出しなかった・または虚偽の届け出をした

不動さん:

不動さん
業務改善命令違反が30万円以下の罰金で、業務停止命令違反が6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金というのが覚えにくいですね。

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
覚え方のコツは「業務停止命令はより重い処分だから、違反したときの罰則も重い」と理解すること。業務停止命令を無視して営業するのはより悪質な行為として懲役刑まであるんだよ。

刑事罰の体系を表で一覧化

刑事罰の重さ代表的な違反行為
1年以下の懲役または100万円以下の罰金未登録営業・不正登録・名義貸し
6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金業務停止命令違反・事実不告知・不実告知
50万円以下の罰金重要事項説明書未交付・契約締結時書面未交付(特定転貸事業者)
30万円以下の罰金業務管理者未選定・管理受託契約書未交付・守秘義務違反・業務改善命令違反・誇大広告
20万円以下の過料廃業時の未届け

ポイント

試験のポイント

「業務改善命令に違反した場合は6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金」→ ×

業務改善命令違反は30万円以下の罰金です。

6ヶ月以下の懲役が科されるのは業務停止命令違反です。


試験対策:おさらい問題

○か×で答えてください。

問題①
特定転貸事業者の業務状況調書などは事務所ごとに備え置いた日から3年間保管しなければならない。

問題②
特定転貸事業者の業務状況調書などは事業年度終了の3ヶ月前までに作成しなければならない。

問題③
賃貸住宅管理業者が業務改善命令に違反したときは6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金(または両方)に処される。

問題④
賃貸住宅管理業者が管理受託契約時に管理受託契約書を交付しなかった場合、50万円以下の罰金に処される。

問題⑤
未登録で賃貸住宅管理業を営んだ場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金(または両方)に処される。

問題⑥
特定転貸事業者が誇大広告をした場合、刑事罰として6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金に処される。

問題⑦
行政罰(業務停止命令など)を命令した場合、国土交通大臣は命令した旨を公表しなければならない。


正解と解説

① ○
業務状況調書などは事務所ごとに備え置き、備え置かれた日から3年間保管する義務があります。

② ×
業務状況調書などは事業年度終了3ヶ月以内に作成します。「3ヶ月前」ではありません。

③ ×
業務改善命令違反の刑事罰は30万円以下の罰金です。6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科されるのは業務停止命令違反です。業務改善命令と業務停止命令で罰則が大きく異なります。

④ ×
管理受託契約書(管理受託契約時の書面)未交付の刑事罰は30万円以下の罰金です。50万円以下の罰金が科されるのは特定転貸事業者が特定賃貸借契約の重要事項説明書・契約締結時書面を交付しなかった場合です。

⑤ ○
未登録で賃貸住宅管理業を営んだ場合は最も重い1年以下の懲役または100万円以下の罰金(または両方)に処されます。

⑥ ×
特定転貸事業者が誇大広告をした場合の刑事罰は30万円以下の罰金です。6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金ではありません。

⑦ ○
行政罰(指示・業務停止命令など)を命令した場合、国土交通大臣は命令した旨を公表しなければなりません

不動さん:

不動さん
問題③の業務改善命令と業務停止命令の違い・問題④の30万円と50万円の違いが特に難しかったです!

ふーちゃん先輩:

ふーちゃん
そこが定番の引っかけポイント。「業務停止命令違反=懲役あり・業務改善命令違反=30万円以下の罰金のみ」「特定転貸事業者の書面未交付=50万円・管理受託契約書未交付=30万円」この2つは必ず覚えておこう。

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まとめ:罰則規定の4大ポイント

  • 業務状況調書は事業年度終了後3ヶ月以内に作成・備え置いた日から3年間保管
  • 業務停止命令違反=6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金
  • 業務改善命令違反=30万円以下の罰金(懲役なし・業務停止命令違反と混同しない)
  • 未登録営業が最も重い罰則=1年以下の懲役または100万円以下の罰金

 

ふーちゃん
お疲れさまでした~目次に戻って次の勉強へレッツゴー!

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不動産業界歴約20年・代表歴約6年の現役不動産会社代表。 宅建士・賃貸不動産経営管理士・マンション管理士・ 管理業務主任者・FP2級など5資格以上を保有。 40代で賃管士に挑戦し1回目不合格を経て2回目で合格。 実体験をもとに不動産業界に興味がある方・ 入りたての方へ向けて役立つ情報を発信しています。

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